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ハスのつぼみ
古びた池に蓮がいっぱいに広がっていいましたが、つぼみはあまり見られ ません。少し花には早く紅におうこじんまりとしてつぼみが、明日か咲く、 あさってには咲こう、という感じに見えました。 何日か遅くきたならば、花の盛りにもめぐり会えたものをと惜しみながら、 池の辺をめぐりました。ここは、天正18年豊臣秀吉率いる20万の軍勢に攻め 立てられ、万策尽きてその軍門に下った、北条氏の本城小田原城の堀の名残 りの池なのです。 植えられている蓮も、普通のものではなく、「大賀蓮」です。私が子供の 頃、どこぞの遺跡から、大賀博士が見つけた蓮の種が発芽したというニュ− スがありました。それを殖やし、各地に植えたもののひとつでしょうか。 ハスは万葉集の時代にも一般的で、4首の歌が残されています。 3837 ひさかたの雨も降らぬか蓮葉に溜まれる水の玉に似たる見む 右兵衛 あまり、よい歌ではありませんが、お話の種にでもなりましょうか。 2003/02/01 塙 泉 |
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