わたしは、右往左往しながら巷間を彷徨ううちに、思いも掛けぬ年齢にな
ってしまいました。まったく、夢のようでした。ふと気がつくと、新しい世
の中が目の前に開けていたのです。それは、1988年のこと、アメリカのネッ
ト「CompuServe」で「インタ−ネットの世界」の存在を知らされました。
見知らぬ人たちと気づかぬうちに話しあい、知らぬ間に心を通わせる不思
議な世界、うまく説明できないけれど、これはほとんど「おとぎ話」の世界
に近いのではないでしょうか。
わたしはかつてこの世に存在したことのない、新しい「世界」、理想の郷
へ迷い込んだような気持ちがしています。ともあれ、インタ−ネットの世界
にめぐり会えて幸せだった、と思います。
自分の思っていることを思い通りに表現できるからです。
塙 泉(はじめ)
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